ブラックフォーマルは略式の正装です。
子供の入学式などの正典に着用する地域もありますが、多くの人には「喪服」として認識されていると思います。
しかし、喪服としてブラックフォーマルを着用する場合、ただ単にそれを着ていれば万事OKというわけではなく、ブラックフォーマルの着こなしマナーが存在します。
ブラックフォーマルとは、男性の場合はブラックスーツです。
その際に着用するシャツは白のワイシャツで、できるだけカジュアルなボタンダウンではないシャツを着用します。
ネクタイは黒一色、靴下も黒一色、靴も黒の革靴です。
そしてアクセサリーは結婚指輪と腕時計のみで、男性の場合はあまりいないとは思いますが、派手な結婚指輪の場合は付けない方が無難です。
また、時計も金や宝石が入っているような派手なものは着用NGです。
女性の場合は、ジャケットとスカートのブラックスーツ、またはワンピースとジャケットまたはボレロのツーピースが一般的です。
パンツスーツも最近は増えていますが、ややカジュアル気味にとらえられる場合もあるので、しきたりの厳しい人が参列するようなお葬式には着用しない方が無難です。
また、スカートやワンピースの丈はひざ下が鉄則です。
お葬式はイスに座る、または畳に正座して過ごす時間が長いため、座った際に膝頭が出ない長さにします。
ジャケットやボレロの袖もひじが出る長さはNGです。
真夏の暑い時期であっても7分袖以上の長さがあるものを着用します。
そして女性の場合はそれに加えて黒のストッキングを着用します。
冬場にはタイツを履く人もいますが、基本的にはタイツはカジュアルなのであまり好ましくありません。
パンツスーツと同じく、しきたりに厳しい人が参列するお葬式であれば黒ストッキングを履いておくことが無難です。
靴とカバンは黒一色で、革よりも布が好ましいです。
また、カバンはハンドバッグです。
カジュアルなショルダーバッグや斜め掛けカバンなどはNGです。
そしてアクセサリーはシンプルな結婚指輪と腕時計、それに女性の場合はパールの一粒イヤリングとパールの一連ネックレスは着用OKです。
ただし、パールでも一粒ペンダントや二連ネックレスはNGで、特に二連ネックレスは不幸が重なるという語呂につながるため絶対にNGです。
靴やバッグにも金属や宝石がついているものは好ましくなく、シンプルな黒一色のものを選びます。
このようにブラックフォーマル着用には様々なルールがあるため、お葬式に参列する際にはマナー違反をしないよう注意が必要です。
■おすすめのブラックフォーマルの購入方法
急な法事や身内の葬儀などに備えて、ブラックフォーマルを用意しておくと便利です。
ショッピングモールなどの売り場に行けば自分のサイズや好みに合わせた商品が見つかりますし、売り場の店員はフォーマルウェア選びに精通していますので好みを反映した商品選びだけでなくそれに似合うバッグや靴、アクセサリーなどのアイテムを選ぶのに役立ちます。
ブラックフォーマルは店頭で直接試着して選ぶことで商品の素材感やサイズ感などを確認することが出来ますが、ショップが近くにない場合や買いに行く時間がない場合にはインターネット通販で購入するのも便利です。
インターネット通販で購入するメリットとしては、いつでも好きなときに商品を選んで購入することが出来る点にあります。
又、通販のほうが豊富な商品の中から選ぶことが出来ますので好みのデザインを見つけられる確率が高いのもメリットです。
インターネット通販でブラックフォーマルウェアを購入できるサイトは多数あります。
サイトによって送料や返品など尾サービスは異なりますし、扱われている商品の価格帯も幅広いのが特徴で、お得な商品の場合セットで１万円といったものも多数あります。
中にはワンピース、ジャケットにもう一つパンツやスカートがついてくるお得なセットなどもありますので、気分や季節に合わせて着ることが出来て便利です。
ブラックフォーマルウェアで自分にどんなものが似合うかわからない問う場合は、ショッピングモールやデパートなどで専門家の意見を聞きながら購入するのがおすすめです。
ショップのスタッフは礼服選びのプロですので用途や体格、好みなどに応じて最適のデザインを選んでくれますし、予算に合わせて選んでもらうことが出来ます。
素材についてはオールシーズン対応できるものが便利です。
夏は涼しく着用できるようインナーのワンピースは半そでタイプが人気です。
その上にジャケットを羽織ってコートを着用すれば冬場でも暖かく着用することが可能です。
ブラックフォーマルには一般的なファッションとは異なるマナーやルールがあります。
そのため、専門知識の豊富なスタッフの助言をとりいれながら選ぶと初めての時は失敗が少なくなります。
何度か購入したことがある方の場合は通信販売を利用しても問題ありませんし、リーズナブルに購入することが出来ます。
サイズが豊富なのは通信販売ですので、小柄な方や大柄な方などは通販を利用すると便利です。
■ブラックフォーマルも買い替えが必要です
人は生きていると様々な場面に遭遇します。
よく冠婚葬祭という言葉に代表されますが、お目出度い事もあればそうでない事もあります。
七五三や結婚式など、お目出度い場面には美しく華やかなパーティドレスや着物で身を飾りますが、そうでない場面では喪服などいわゆるブラックフォーマルと言われる服装に身を包みます。
その場に合った服装をすることは、日常のどのような場面でもそうですが、冠婚葬祭の場では特にそうだと言えるでしょう。
男性はブラックスーツにネクタイの色を変えるだけで対応出来ると言えますが、女性はなかなかそうはいきません。
お目出度い場の代表的なものである結婚式へ列席する場合の事を考えてみても、主役の花嫁ではなくても女性たちは普段着とは全く違う華やかなドレスなどに身を包みます。
むしろ列席する女性たちも華やかなドレスに身を包むことを楽しんでいるところもあります。
数多くの洋服屋ではそうした華やかなパーティドレスを販売していますし、見るだけで楽しいものです。
仮に結婚式に列席したことが無くても、パーティドレスがどういうものかということは多くの女性が知っているでしょう。
では、葬祭の場の服装はどうでしょうか。
ブラックフォーマルに身を包むことは誰でも知っていますが、普段はなかなか目にする機会もありません。
どこで売っているのかすらパッと思い浮かぶ人の方が少ないでしょう。
まずはその場合はデパートやスーツを取り扱っている店に行けば間違いありません。
同時に葬祭の場に相応しい鞄や靴も購入することが出来るでしょう。
なるべく流行り廃りの無いデザインのものを購入するようにしましょう。
それでもパーティドレス同様、数年もするとどこか野暮ったく見えてきてしまうものですので、一つのブラックフォーマルを延々と使用し続けるというのは難しいかもしれません。
以前購入したものを着用してみてどこか野暮ったく古臭く感じてしまうようでしたら、思い切って買い換えた方が良いでしょう。
自分でそう感じるならば、見る人もそう感じているはずです。
華やかさが不要な葬祭の場であるから誰も見ていない、見ても分からないと考えるのは大間違いです。
華やかさでごまかすことが出来ないからこそ、適当なものを着用していると目立ちます。
冠婚葬祭それぞれの場に合った服装で臨むことは、一人の大人として必須のマナーです。
長年箪笥の中にブラックフォーマルを眠らせているという人は、今一度見直してみましょう。
■ブラックフォーマルは便利なアイテム
ブラックフォーマルは、勘違いされやすいですが喪服や礼服とは全くの別物となります。
礼服は葬儀などに着用する服装で、男性は黒いスーツ、女性は黒いスーツか黒い着物になっており、スーツと言っても普通の形ではなく、喪服用の形になっています。
また、生地も光沢がなく深い黒色になっています。
礼服の場合は、冠婚葬祭に着用する事が多く、敬意を表す際に着る服装です。
格式により礼服のレベルは異なりますが、正礼服が最も格式が高くなります。
ブラックフォーマルとは、黒いスーツの総称になり通常なら弔辞用と慶事用に分かれますが、現在はそれ程の決まりはありません。
男女問わずブラックフォーマルを1点持っているだけで、あらゆる場面で重宝します。
私は、仕事の関係上葬儀に参列する機会が多くあります。
普段は普通のスーツを着用して仕事をしていますが、例えば明日に葬儀などの予定が入った場合は、当日ブラックフォーマルを着用して出勤します。
黒生地のためネクタイのみ交換すれば、職場からそのまま葬儀に参列する事ができます。
もちろん葬儀が終わった後もそのまま職場へ戻りネクタイを交換し、通常通り仕事をする事ができます。
現在は、親族ではなく友人や仕事関係上で葬儀に参列する場合は、喪服を着用しなくとも失礼にあたらず何も問題はありません。
また、葬儀に関わらず入学式、卒業式、卒園式などの行事に出席する場合もYシャツや女性であれば、ブラウスを組み合わせる事により使用する事も可能となります。
つまり、1枚で着回しが可能のため1着はブラックフォーマルを用意しておけば、あらゆる場面で重宝します。
特に女性の場合は、ワンピースタイプのものとボレロがあると、どんな席でも通用します。
目出度い席の場合に華やかにしたいのであれば、ボレロの色を変えたりボレロを着ないのであれば、ショールなどを着用する事もできます。
また、最近ではパンツスーツで法事に参加する女性も増えている傾向にあります。
パンツスーツの場合は、中に着用するシャツやブラウス、ショールやコサージュで着まわす事もできます。
葬儀であればシフォンブラウスに白の一連パールなどでアレンジする事もできます。
仮に、1着のスーツを目出度い席と弔辞などの席で着回ししたくない人は、弔辞用と慶事用それぞれ用意するのも選択肢の1つです。
例えば線香などの匂いが染み込んだスーツを目出度い席の晴れ舞台に着用する事に抵抗がある方はそちらがお勧めです。
最終更新日 2025年4月25日
